この記事では、トレーディングカードやPSA鑑定ホルダーの蛍光物質を例として「LEDライト&UVライト付き10倍率ルーペ」の特徴と電池交換方法をまとめています。
折りたたみ式LEDライト付き倍率ルーペと使い道

カードの状態確認に10倍率ルーペを購入した理由①
トレーディングカードの状態を確認する際に、拡大し過ぎず、全体的に見渡しやすい。
※宝石のようにカードより小さい物や局部的に確認したい場合には、30〜40倍率などの高倍率ルーペが役立つので用途合わせてお選びください。
※10倍/20倍/30倍/40倍率など
理由②CGC鑑定の採点基準では10倍率が使用されている⁉︎
1987年創業の老舗グレーディングサービスであるCCG系列のカード鑑定部門(CGC鑑定)では、10倍率下でカードの状態を確認していることが公式サイトの旧・採点基準に記載されています。
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左:英語/右:日本語

10X magnification=10倍率
※上記の旧採点基準は、2023年7月中旬のCGC(トレーディングカード部門)とCSG(スポーツカード部門)が合併に伴い、新たな評価基準へと変更されます。
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画像を拡大してみると、指元に赤い文字で「LE」、黒い文字で「T」が見受けられるのでAmazonなどで販売されている『LED LOUPE TRIPLET』と似ていますね。
※CGC鑑定が全て同種のルーペを使用しているとは限らないため、あくまで一例です
PSA鑑定/BGS鑑定/ARS鑑定などの採点基準には倍率は記載されていないようですね
TCGカードの傷をLEDライト付き10倍率ルーペで確認!

別途スタンドなどの光量があれば、LEDライト(ホワイトライト)をOFFの状態でも使えます。
部屋が暗いなど、光量が足りないときにLEDライトをONにして対象物を見えやすくすることも可能です。
スポーツカードやトレーディングカードゲーム(例:ポケモンカードゲーム/遊戯王カード等)のカードの状態を保つため、専用ホルダーに密閉して等級付けをするサービス「グレーディングサービス」(例:PSA鑑定/BGS鑑定/CGC鑑定/SGC鑑定/ARS鑑定など)を利用するときのカードの状態確認にも重宝します。
※偽造品(偽物・コピー品)を見極めるためにルーペが使用されることもあります
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PSA鑑定ホルダーの蛍光物質をブラックライトで確認できる⁉︎

※ラベルの世代によって仕様が異なる
PSA鑑定ホルダーには、セキュリティとして偽造しにくい工夫を幾つか施されています。
あくまでセキュリティのための仕様なので詳細には触れませんが、
PSA鑑定ホルダーや鑑定ホルダーには偽造品が出回っており、アメリカの公式サイトでも注意喚起がされているのでラベルの過信にはご注意ください。
蛍光物質の有無があっても、バーコードやQRコードで鑑定履歴にアクセスできたとしても本物である証明にはなりません。
雑な偽造品の見極めはできたとしても、個人で精巧な偽造品を見極めるには限界があります。
既にラベルが本物で中身をレプリカとすり替える偽造品も出てきているとの噂があるため、ラベルの見極めだけでも不十分と言えるでしょう。
PSA鑑定のアメリカ本社では、公式サイトの問い合わせから偽造品の疑いのあるPSAホルダーを調査する『Product Integrity Department(製品完全性部門)』に自費で提出することが可能です。

偽物騒動に巻き込まれないために、自分でカード鑑定に提出できるようになった方が安全♣︎
ブラックライト(紫外線ライト)は体に悪い?:使用するときの注意事項
市販されているルーペやレジン硬化用のブラックライトにはUV-A(365〜400nm)のものが多いですが、適切に取り扱う必要があります。
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【アズワン】紫外線防止用メガネ:UVライトから目を保護

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ルーペとは別の一般的なレジン硬化用のLEDブラックライト(UV-A395nm相当)をPSAホルダーの蛍光物質に直接当てると、くっきりと文字が光ります。(写真左)
一方、紫外線防止メガネをホルダーの上に置いた状態でブラックライトを当てると蛍光度が薄くなり、ぼやけます。(写真右)
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【質問】メガネ越しに395nmのブラックライトを当てたところ蛍光度が薄くなったため、紫外線カット効果があると思うのですが、若干光っているのはなぜでしょうか?
【回答】400nmの光は、人間の目では感知の程度が低いため比較することはできません。
一方、ブラックライト自身は、狭義には紫外線のみ出す機器から発せられる365nmのものですが、市販の機器の多くはそれ以上の可視光(見える光)が出てライトの発光が見えるようになっております。
今回の場合、やや光るということは可視光が透過している部分と思われます。
実際的な評価が必要であれば紫外線強度計などでないと正確には測ることはできません。
アズワン:カスタマーセンター回答
100均一(ダイソー/セリアなど)にも綿手袋やポリエステルのインナーグローブなどが販売されていることがあります。


安全第一!

安全対策の次は、ライト付きルーペの電池交換方法へ▼
LEDライト付きルーペ:電池交換のやり方&交換用電池「型番LR927」が売ってない?

※電池3つ使用(全て同じ向き)
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※ボタン電池LR927は、海外製なので日本国内では製造されていないようですが、
LR927の代替品(適合する型番)として、酸化銀電池「SR927W」および「SR927SW」を使用できます。
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実際に使用した感想▶︎※SR927SWはアナログ腕時計に使われる電流が弱いタイプなのでライト付きルーペに使用すると光量が弱まりやすく消耗が早いです。
ホワイトライト使用時は持続時間がありますが、ブラックライト使用時は新品電池に交換しても数分で光量が衰えるため長時間使用できません。
ライト機能付きのルーペの交換用電池には「LR927」または「SR927W」が望ましいです。
ホワイトライト(通常のライト)をたまに使用する程度、または普段はライトOFF状態で使用するという場合には価格の安い「SR927SW」の方がコスパは良いですが電池の持ちが良くないので交換の頻度が増えます。
ブラックライト(紫外線ライト)を主な用途として使用される方は、ルーペではなく専用のブラックライトの購入が望ましいかもしれません。

紫外線防止メガネの効果比較で使用したレジン硬化用UV-LEDブラックライト(UV-A395nm)↓

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レジン硬化やPSA鑑定ホルダー(10世代ラベル)の蛍光物質は395〜400nmで反応しますが、
紙幣などの偽造防止印刷の確認には、それより光の波長が短い(エネルギーが強い)UV-A375nm程度の紫外線が必要になります
※用途によっては買い直しをせずに済むように、初めからUV-A365〜375nm程度のブラックライトを選択した方がいいかも?

最後は、ルーペのお掃除方法だね♪
ルーペのお掃除方法:必要なもの
ルーペもレンズなので、カメラのお掃除グッズと同様に「ブロアー」や「レンズペン」が重宝します。
シリコンブロアー(ハクバ)

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レンズペン(ハクバ)

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掃除を終えたら専用のルーペケースへ収納♣︎
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